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新しいExchange管理センターの新旧メニュー対比

はじめに

Exchange Onlineの新しい管理センターがリリースされてしばらくたちますが、旧管理センターと比べてメニュー項目に差が出ています。ロードマップ上は2022年9月までに旧管理センターは完全廃止されると案内されていますので、この先Exchange Onlineを設計・構築する際に新旧どちらの管理センターをベースにするのか悩ましいところだと思います。セキュリティ関連の機能は、コンプライアンス管理センターに吸収されるなど難解な状況になっていると思いますので、本記事で新旧メニューがどうなったかを記載していきます。

Exchnage Online 管理センター

前提条件

一般的には旧管理センターのがなじみがあると思いますので、旧管理センターのメニューをベースに記載をしていきます。中には旧管理センターでしか実装されていない設定箇所もありますので設計時にはご注意ください。情報は2021年11月30日現在の情報をもとに記載しています。今後のアップデートにより記載の情報が一致しない可能性がございます。ご紹介する管理センターのURLへのアクセスは管理者権限を持ったユーザでログインが必要になります。

受信者

メールボックスの設定などを行う受信者から見ていきます。一番使うメニューであろうところは新しい管理センターで操作可能になっていました。移行だけ別メニューになってます。

旧メニュー新URL
メールボックス https://admin.exchange.microsoft.com/#/mailboxes
グループ https://admin.exchange.microsoft.com/#/groups
リソース https://admin.exchange.microsoft.com/#/resources
連絡先https://admin.exchange.microsoft.com/#/contacts
共有https://admin.exchange.microsoft.com/#/mailboxes
移行https://admin.exchange.microsoft.com/#/migrationbatch

アクセス許可

アクセス許可では管理者・ユーザの役割とOutlook web Appポリシーの設定が可能でした。ユーザの役割設定では、自動転送禁止処理などのポリシー設定がよく利用されているのではと思います。

旧メニュー新URL
管理者の役割https://admin.exchange.microsoft.com/#/adminRoles
ユーザの役割なし ※1
Outlook web Appポリシーなし ※1

※1 旧管理センターでのみ設定が可能な項目です。メーカーより現在実装中との回答をもらっています。

コンプライアンス管理

DLPの設定や保持タグなどの設定が可能な項目です。ここで出てくるアイテム保持ポリシーはコンプライアンスセンターで設定できる保持ポリシーではなく、受信してから一定期間経過したメールアイテムのふるまいを設定するアイテム保持ポリシーになります。2年たったらアーカイブメールボックスに移動するとかですね。

旧メニュー新URL
インプレース電子情報開示と保留リスト廃止済み
監査https://compliance.microsoft.com/auditlogsearch
データ損失防止https://compliance.microsoft.com/datalossprevention
アイテム保持ポリシーなし ※2
保持タグなし ※2
ジャーナルなし ※2

※  旧管理センターでのみ設定が可能な項目です。

組織

予定表の共有ポリシー設定とアドインの設定です、共有ポリシーは組織単位と個人の2種類があります。アドインは無効化しちゃうことのが多いかもですね。

旧メニュー新URL
共有https://admin.exchange.microsoft.com/#/sharing
アドインhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/addins

保護

Exchange Online Protection関連のメニューになります。ごっそりコンプライアンス管理センターに移動してしまいました。メール関連はExchange Online 管理センターで一括設定できた方が利便性高いと思うんですけどね。

旧メニュー新URL
マルウェアフィルターhttps://security.microsoft.com/antimalwarev2
接続フィルターhttps://security.microsoft.com/antispam
スパムフィルターhttps://security.microsoft.com/antispam
送信スパムhttps://security.microsoft.com/antispam
検疫https://security.microsoft.com/quarantine
アクションセンターhttps://security.microsoft.com/restrictedusers
dkimhttps://security.microsoft.com/dkimv2

メールフロー

ルール、リモートドメイン、コネクタはそれなりに利用するかと思います。リモートドメイン設定で外部宛メールの表示名を変更するなんてことも可能ですよ。

旧メニュー新URL
ルールhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/transportrules
メッセージ追跡https://admin.exchange.microsoft.com/#/messagetrace
承認済みドメインhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/accepteddomains
リモートドメインhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/remotedomains
コネクタhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/connectors

モバイル

Active Syncのアクセス設定ができる場所になりますが、Microsoft社の推奨ではActive Syncは利用しないとなっていますので止めておくことがおすすめになります。

旧メニュー新URL
モバイルデバイスアクセスなし ※3
モバイルデバイスメールボックスポリシーなし ※3

※3 旧管理センターでのみ設定が可能な項目です。

パブリックフォルダー

最近ではあまり利用されていないのではないでしょうか?共有メールボックスで代用されることが多くなってきています。

旧メニュー新URL
パブリックフォルダーhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/publicfolders
パブリックフォルダーメールボックスhttps://admin.exchange.microsoft.com/#/publicfoldersmailboxes

ユニファイドメッセージング

すでに廃止された機能になりますので新しい管理画面でももちろん実装されません。

Exchange Online ユニファイドメッセージング

ハイブリッド

オンプレミスExchageサーバとのハイブリッド構成をするためのメニューです。

旧メニュー新URL
セットアップhttps://admin.microsoft.com/?source=applauncher#/featureexplorer/migration/EmailMigration

まとめ

今回の記事では、Exchange Online の管理センターの新旧対比を記載しました。直近でメニューの場所がわからなくなり困ったことからこの記事を記載しています。管理センターが新しくなるとSIerや運用者はつらいですよね。来年9月にはなくなる旧管理センターでいつまで設計していいのかも悩ましい感じです。

それでは本記事が皆様の導入支援、運用管理の一助となりました幸いです。